移動環境だけでケアマネ業務の難易度は大きく変わる

「ケアマネ未経験者は、働く事業所を真っ先に探す。働く地域をまるで考えない。だから失敗するんだよ。」

こう語るのは、私の職場で10年以上の経験を持つケアマネジャーのA氏。
わかるなぁ…と思ったあなたはきっとケアマネになっても後悔しにくいかと思います。

地域のリサーチはケアマネとして転職するなら絶対に外せない大事な情報です。今回はそのなかの1つ、移動環境について触れていきます。

未経験からケアマネとして働く場合、多くの人が最初に見るのは求人票です。

賞与は?福利厚生は?

年間休日は何日か。

給与はいくらか。

働きやすさはどうだろう?

私もそうですが、多くの方が求人票を見てまずこういった点が気になることでしょう。
もちろん、どれも重要です。

しかし、その事業所が「どの地域を担当しているのか」を調べる人は意外と少ないのではないでしょうか。
私は、未経験者ほど求人票を見る前に、その事業所が担当する地域を調べておくべきだと考えています。
なぜなら、ケアマネの働きやすさは事業所だけでは決まらないからです。

地域によって、住民の属性、地理、交通事情、介護サービスの充実度、医療機関の数などが大きく異なります。それらは求人票には記載されていないものの、どれも仕事に大きな影響を及ぼす要素です。

そして、この違いこそがケアマネの仕事に直結します。

ケアマネは担当する利用者について、原則として少なくとも月1回モニタリングを行います。
担当者が40人なら、単純に考えて毎月40人の状況を確認していかなければなりません。

ここで少し想像してみてください。

山間部の地域で戸建てが中心。モニタリング訪問は主に社用車で移動。A利用者宅からB利用者宅の移動時間は1時間近くになることも。事業所から市役所までは車で30分掛かる。

都市部の地域で戸建てが密集。道路が狭く一方通行などの標識も多い。利用者は事業所からおおむね5km圏内に住居がある場合がほとんど。利用者宅に車を止めるスペースがない場合がほとんどで自転車移動が最も効率的。悪天候時は雨具を着てモニタリング訪問するが、雪の積もった日には徒歩でしか移動できない。

団地、マンションなどの集合住宅が点在する地域。集合住宅には来客用駐車場がある場合もあり、コインパーキングも各所に点在だが駐車料金が高い。昔からの地元に住む人も多く、戸建ての敷地が広めで車を止めるスペースが複数あることが多い。

あなたが40人の利用者を担当するとして、どのケースが1番仕事がしやすいと感じたでしょうか?移動環境だけで考えれば、おそらく多くの人が最後のケースを選ぶのではないでしょうか。

この3つのケースでは同じ40件でも仕事量が全く違います。仕事で移動に要する時間は、短ければ短いほど本来の業務に時間を割くことができます。

利用者宅への訪問に毎回30分、40分とかかる地域と、10分程度で次の利用者宅へ移動できる地域。

求人票に書かれている担当件数が同じでも、実際の忙しさは同じではありません。

ケアマネにとって、移動時間は短ければ短いほど、本来の業務に時間を使うことができます。

ケアプランを作る。サービス事業所と連絡を取る。利用者や家族からの相談に対応する。給付管理をする。
こうした仕事に使える時間が、移動によって削られていくからです。

だからこそ、未経験からケアマネに転職する人には、「担当件数」だけでなく「その40件をどうやって回る地域なのか」まで見てほしいと思います。

仕事に早く慣れるためにも、これから働こうと考えている地域の「移動環境」は、転職前に必ずリサーチしておきたいポイントです。

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この記事を書いた人

ケアマネでまんねん運営者
主に問題の作成と解説作成担当。
ケアマネジャー試験の独学による学習をサポートし、みなさんが最短で合格するため、実践問題や一問一答、解説について書いています。