訪問リハビリテーションの逆襲!2024年ケアマネ試験に出る可能性は?ポイントも解説

この記事の学習優先度は”やや高い”です。

ケアマネジャー試験の保険医療サービスの知識等では、その出題頻度の低さで一部界隈から不遇だとの声も聞かれているのが訪問リハビリテーションです。

そんな訪問リハビリテーションですが、2024年のケアマネジャー試験では出題される可能性が若干高まっているのはご存知でしょうか?

この記事ではその理由と出題される可能性のあるポイントについて解説していきます。

訪問リハビリテーションはケアマネジャー試験でも屈指の出題率の低さを誇っています。

過去の試験で確認できる範囲では、「訪問リハビリテーションについて正しいものはどれか。」のような設問として出題された回数がなんと令和3年(第24回)試験の1回のみ

そのほか令和に入ってからの試験のうち訪問リハビリテーションの単語が選択肢として現れたのは、第22回再試験、第25回試験です。

福祉サービスの知識等の範囲である療養通所介護に次ぐほど設問として出題されていない訪問リハビリテーションですが、なぜここまで冷遇されなければいけないのでしょうか。

ケアマネでまんねんではその真実に迫るべく、調査を進めて参りました。

事業所数が他サービスと比べ少ないためか、そもそもサービスとしての需要がそこまでないためか、など様々な調査を行いました。

しかし、残念ながら明確な理由を見つけることはできませんでした。

強いて言えば、ケアマネジャー試験に出題しにくいことでしょうか。
人員基準や設備基準が他サービスと比べ定めが少なく、出題しようにも難易度の設定が難しいことが考えられます。

運営基準を中心に問題を作ろうとすると他のサービスと被るような簡単な内容、もしくは細かい点を突くような現状に見合わない難しい内容となりがちで、ちょうどいい難易度にしようとすると問題自体がワンパターンになる恐れがあります。

ケアマネでまんねんでも訪問リハビリテーションについての実践問題や一問一答を作成していますが、作成しづらかった印象を受けました。

さて、冒頭でも触れましたが2024年のケアマネジャー試験では訪問リハビリテーションに関する出題の可能性が例年よりも高いと予想しています。

その理由としては、2024年度6月の介護報酬改定で試験に出題されやすい改定があることと、改定に至った背景にあります。

2024年度介護報酬改定では訪問リハビリテーションに大きな改定がありました。
しかし恐らくその多くは、ケアマネジャー試験に出題されることはないと予想されます。

その理由としては、出題傾向に当てはまらない内容の改定が多いためです。

そのためケアマネジャー試験合格だけを目的とするならば、大部分は今覚えなくても良い内容かと思われます。
それを踏まえて、ケアマネジャー試験に特に出題される可能性のあるポイントを3つご紹介します。

みなし指定

2024年度6月から、介護老人保健施設介護医療院の開設があったときに訪問リハビリテーションの指定があったものとみなされるようになります。

つまり6月から訪問リハビリテーションは、病院、診療所、介護老人保健施設、介護医療院がみなし指定を受けることができるようになります。

またこれにより、介護老人保健施設と介護医療院の開設時に、(介護予防)通所リハビリテーション、(介護予防)訪問リハビリテーション、(介護予防)短期入所療養介護の3つの指定を受けているとみなされるようになります。

みなし指定となった背景としては、訪問リハビリテーションの需要の増加が挙げられます。
需要は右肩上がりで2009年から2019年の10年間で利用者数は約5.7万人から約11.5万人と、およそ2倍に増加しています。
みなし指定は需要増に対応するために、訪問リハビリテーション事業所を拡充する狙いがあります。

訪問リハビリテーション計画と通所リハビリテーション計画

条件付きで、通所リハビリテーションの指定を受けている訪問リハビリテーション事業者が訪問リハビリテーション計画を作成した場合、通所リハビリテーション計画の基準を満たしているとみなされるようになります。

そのため訪問リハビリテーション計画と通所リハビリテーション計画は、実質的に1つのリハビリテーション計画とすることができるようになるということになります。

条件は恐らく試験に出題されないか、されたとしても直感で解答できる内容であるため記載は省いています。

短期集中リハビリテーション実施加算の新設

対象者:医師が認知症と診断した者で、リハビリテーションを行えば生活機能が改善すると見込まれる者
条件:医師又は医師の指示を受けたPT、OT、STが退院日または訪問開始日から3ヶ月以内の期間に、リハビリテーションを集中的に行う
週あたりの算定限度:1週間あたり2日が限度

加算に関する選択肢はここ3年、出題が少ない傾向にあります。そのため余裕があれば覚えておきましょう。

ここまで訪問リハビリテーションの2024年度6月の改訂内容のうち、ケアマネジャー試験に出題される可能性のあるポイントについて解説しました。

特にみなし指定に関しては、かなり試験に出題しやすい内容であるため必ず覚えておいたほうがいいポイントです。

訪問リハビリテーションの需要は年々増しており、その供給の重要度も増しています。
そのためケアマネジャー試験の問題制作者サイドも、訪問リハビリテーションを放っておけなくなっているかもしれません。

2024年の試験は設問としてその名轟かせることができるのでしょうか。
今後もケアマネでまんねんは、訪問リハビリテーションが陽の目を浴びる日を心待ちにしています。

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この記事を書いた人

ケアマネでまんねん運営者
主に問題の作成と解説作成担当。
ケアマネジャー試験の独学による学習をサポートし、みなさんが最短で合格するため、実践問題や一問一答、解説について書いています。