支給限度基準額が設定されない介護サービスについて

ケアマネジャー試験の学習を進めていると支給限度基準額というワードを目にすることが度々あります。
介護サービスには区分支給限度基準額、種類支給限度基準額などが設定されている一方、これらが設定されていないサービスもあります。

支給限度基準額の対象外となるサービスは複数あるため、覚えにくいと感じる人も少なくないでしょう。
この記事ではケアマネジャー試験向けに支給限度基準額の対象外となる介護サービスについて解説していきます。

支給限度基準額とは

支給限度基準額には次のようなものがあります。

区分支給限度基準額

区分支給限度基準額とは、1か月あたりに保険給付として利用できる介護サービスの限度額です。
一般的に支給限度基準額とは区分支給限度基準額を指します。

種類支給限度基準額

種類支給限度基準額とは、介護サービスごとの1ヶ月あたりに保険給付として利用できる限度額です。
区分支給限度基準額は月あたりの全体の限度額、種類支給限度基準額は月あたりの個別の介護サービスの限度額です。

区分支給限度基準額と種類支給限度基準額の簡単な覚え方は以下の通りです。

福祉用具購入費支給限度基準額

福祉用具購入費支給限度基準額とは、特定福祉用具の購入に関する独自の基準額です。
区分支給限度基準額や種類支給限度基準額には含まれません。

毎年度、支給限度基準額の10万円を上限に、実際に購入した特定福祉用具の購入費の9割(8割、7割)が償還払いで支給されます。

住宅改修費支給限度基準額

住宅改修費支給限度基準額とは、住宅改修に関する独自の基準額です。
こちらも区分支給限度基準額や種類支給限度基準額には含まれません。

支給限度基準額の20万円を上限に、同一住宅での住宅改修に生じた費用の9割(8割、7割)が償還払いで支給されます。

支給限度基準額が設定されていないサービス

ここまでは4つの支給限度基準額について、どのようなものか簡単に解説しました。
ここからは支給限度基準額の対象外となるサービスを紹介します。

支給限度基準額の対象外
  1. (介護予防)居宅療養管理指導
  2. 短期利用以外の(介護予防)認知症対応型共同生活介護
  3. 居宅介護支援・介護予防支援
  4. 施設サービス
  5. 短期利用を除く特定施設入居者生活介護
  6. 介護予防特定施設入居者生活介護
  7. 地域密着型特定施設入居者生活介護
  8. 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護

特に黄色マーカーが引かれているものについては要チェックです。

比較的簡単な覚え方

居宅療養管理指導
認知症対応型共同生活介護
居宅介護支援・介護予防支援

上記の3つだけまずは確実に覚えておきましょう。
残りは施設サービスと特定施設系と地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護なので、施設入所(入居)はすべて区分支給限度基準額の対象外と一括りでまとめてしまうと覚えやすいです。

ケアマネジャー試験での出題頻度

支給限度基準額について問われる頻度は、比較的多いです。

直近のケアマネジャー試験では、令和4年(第24回)、令和2年(第22回)、令和元年(第21回)、平成28年(第18回)で出題されています。
令和5年(第25回)の試験では出題が無かったため、頻度的にも令和6年(第26回)の試験での出題に警戒しておきましょう。

まとめ

支給限度額には、区分支給限度基準額、種類支給限度基準額、福祉用具購入費支給限度基準額、住宅改修費支給限度基準額の4つがあります。
これらの対象外のサービスについてはケアマネジャー試験試験にも出題されやすいため、繰り返し確認を行うなどして記憶しておくことをオススメします。

特に出題頻度から見ても、令和6年の試験では出題されることが十分に考えられるため、警戒が必要です。
皆さまが試験に合格できるよう祈願しております。

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この記事を書いた人

ケアマネでまんねん運営者
主に問題の作成と解説作成担当。
ケアマネジャー試験の独学による学習をサポートし、みなさんが最短で合格するため、実践問題や一問一答、解説について書いています。