運営推進会議の開催頻度の覚え方とケアマネ試験のポイント

この記事の学習優先度は”低い”です。

運営推進会議は、ケアマネジャー試験の福祉サービスの知識等の問題の選択肢として度々出題されています。

この記事では運営推進会議の開催頻度に特に焦点を当て、効率的に学習できるよう、ケアマネジャー試験対策として覚えるべきポイントを解説していきます。

運営推進会議は、地域密着型サービスにおいて、事業計画に基づいた適正な運営を確保するために開催される会議です。
事業所職員や関係機関等が参画し、サービスの質向上や地域住民のニーズへの対応などを協議します。

居宅サービスや介護保険施設では開催義務がありません。

なお運営推進会議については、市町村によってその内容が異なる可能性があるため、市町村HPを見て勉強を進めてしまうと試験に悪影響を及ぼす場合があります。注意してください。

やぴぃ

裏を返せば、ローカルルールが多いから試験では細かい内容を問われにくいということでもあるよっ

各サービスの運営推進会議の開催頻度は次のとおりです。

開催義務なし

  • 夜間対応型訪問介護
  • 定期巡回・随時対応型訪問介護看護(介護・医療連携推進会議の開催)

2ヶ月に1回以上

  • 小規模多機能型居宅介護
  • 看護小規模多機能型居宅介護
  • 認知症対応型共同生活介護
  • 地域密着型特定施設入居者生活介護
  • 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護

6ヶ月に1回以上

  • 地域密着型通所介護
  • 認知症対応型通所介護

12ヶ月に1回以上

  • 療養通所介護

それぞれの開催頻度の覚え方ですが、効率的に覚えるには、以下のステップが有効です。

STEP
「通所」と付くサービスが6ヶ月に1回、それ以外は2ヶ月に1回と、まず覚える。

6ヶ月に1回以上の開催は地域密着型通所介護認知症対応型通所介護だけなので、まずこれだけインプットします。

STEP
例外の療養通所介護の12ヶ月に1回を覚える。

療養通所介護は、唯一、運営推進会議の頻度が12ヶ月に1回以上と定められているため、次はこちらをインプットします。

ただ療養通所介護についての出題は、現状、稀となっています。

現状のケアマネジャー試験の出題傾向では、この覚え方だけで運営推進会議の回数に関する選択肢はほぼ攻略できるものと思われます。

その根拠は、過去の試験の出題傾向にあります。

運営推進会議自体に関する出題は、福祉サービスの知識等の各サービスに関する出題の選択肢として出題されています。

過去5年間の試験で確認できたのは以下の試験です。
令和に入ってからは3回、選択肢として出題されています。

そのなかでも開催頻度に関する出題は1回だけです。

令和5年 問55

介護保険における小規模多機能型居宅介護について正しいものはどれか。3つ選べ。

1.サテライト型ではない指定小規模多機能型居宅介護事業所の管理者は、介護支援専門員に小規模多機能型居宅介護計画の作成を担当させるものとする。

2.養護老人ホームの入所者が、指定小規模多機能型居宅介護を利用することは想定されていない。

3.登録定員は、12人以下としなければならない。

4.おおむね6月に1回以上、運営推進会議に活動状況を報告し、評価を受けなければならない。

5.指定小規模多機能型居宅介護事業所は、住宅地又は住宅地と同程度に利用者の家族や地域住民との交流の機会が確保される地域にあるようにしなければならない。

解答をみる

正解 1,2,5

第26回介護支援専門員実務研修受講試験 問55

令和2年 問55

介護保険における小規模多機能型居宅介護について正しいものはどれか。2つ選べ。

1.小規模多機能型居宅介護は、宿泊を中心として、利用者の様態や希望に応じて、随時訪問や通いを組み合わせてサービスを提供するものである。

2.従業者は、介護福祉士又は訪問介護員でなければならない。

3.小規模多機能型居宅介護の本体事業所とサテライト事業所の距離は、自動車等でおおむね20分以内の近距離でなければならない。

4.利用者は、複数の小規模多機能型居宅介護事業所への登録を希望しても、1つの事業所にしか登録できない。

5.運営推進会議は、当該事業所を指定する市町村が設置する。

解答をみる

正解 3,4

運営推進会議は事業所が設置する。

第23回介護支援専門員実務研修受講試験 問55

令和元年 問55

介護保険における認知症対応型通所介護について正しいのはどれか。3つ選べ。

1.利用者の日常生活やレクリエーション、行事を通じて行う機能訓練であっても、機能訓練指導員以外の者が行うことはできない。

2.指定認知症対応型共同生活介護事業所における共用型指定認知症対応型通所介護の利用定員は、共同生活住居ごとに1日当たり3人以下である。

3.利用者、家族へのサービスの提供方法等の説明には、認知症対応型通所介護計画の目標及び内容や利用日の行事及び日課も含まれる。

4.既に居宅サービス計画が作成されている場合には、認知症対応型通所介護計画の内容について利用者の同意を得なくてもよい。

5.事業者は、運営推進会議における報告、評価、要望、助言等について記録を作成し、公表しなければならない。

解答をみる

正解 2,3,5

このように運営推進会議自体は度々選択肢として出題されていますが、開催頻度は、一見試験に出題されやすそうに見えて実はそこまで出題されていません。

平成27年試験の問56の小規模多機能型居宅介護についての設問でも運営推進会議の回数についての選択肢が出題されていますが、頻度としては高くないことが分かります。

さらに、次のようなちょっと意地悪な選択肢の出題も今日までみられていません。

指定夜間対応型訪問介護事業者は運営推進会議を2ヶ月に1回以上開催しなければならない。

× →夜間対応型訪問介護は運営推進会議を開催する義務はない、という引っ掛け問題

指定通所介護事業者は運営推進会議を6ヶ月に1回以上開催しなければならない。

× →通所介護は居宅サービスなので運営推進会議を開催する義務はない、という引っ掛け問題

過去の試験では、運営推進会議の開催が義務付けられていないサービスに関する設問には、運営推進会議に関する選択肢が出現していません。

これが何を表しているかというと、

・夜間対応型訪問介護
・定期巡回・随時対応型訪問介護看護

この2つの地域密着型サービスは、「運営推進会議を行わなくていい」ということさえ覚えなくても、おそらく問題ないということになります。

要チェック

ただし定期巡回・随時対応型訪問介護看護は介護・医療連携推進会議6ヶ月に1回以上開催

さらに、地域密着型サービスのうち運営推進会議の開催が義務付けられているサービス自体の出題が限られています。
近年での出題が目立つのは、

  • 看護小規模多機能型居宅介護
  • 小規模多機能型居宅介護
  • 認知症対応型通所介護
  • 認知症対応型共同生活介護

の4つのサービスです。

逆にこれ以外の運営推進会議を開催する地域密着型サービスは、近年では出題自体が珍しいため、運営推進会議の開催頻度を覚えなくてもほぼ差し支えないと言えるかもしれません。

そのため試験まで時間がない場合には、上記4つの運営推進会議の開催頻度だけを覚えてしまいましょう。

さて、ここまでお読みになった方はなんとなく察しているかもしれませんが、運営推進会議の開催頻度に関する出題は過去の試験でもそこまで多くありません。

おまけに、開催頻度についての選択肢が出題されるサービスも現状では限られています。
そのため、時間を割いて覚えても得られるリターンが小さいです。

これが学習の優先度が低い理由となります。

もちろん今後、「運営推進会議の開催頻度として正しいものはどれか」といった出題がないとも限りませんが、現状の出題傾向を見るにそこまで警戒しなくても良いと考えられます。

覚えづらい…と苦戦して覚えるよりも、極端な話、試験1週間前に上で挙げた4つのサービスの運営推進会議の開催頻度だけ覚えるといった方法のほうが恐らく学習の効率がいいです。

ここまで運営推進会議の開催頻度の覚え方、現状の出題傾向や学習優先度が低い理由について解説しました。
運営推進会議に関する選択肢が出題されるサービスは、現状の出題傾向では限定されています。

開催が義務付けられていないサービスの設問での引っ掛け問題のような出題方法は警戒しなくてもいいでしょう。
さらに運営推進会議の開催頻度について選択肢の出題は、そこまで多く見られていません。
覚える手間に比べリターンが小さいため、学習は比較的後回しにしてもいいと考えられます。

皆さまがケアマネジャー試験に合格できるよう、祈願しております。

やぴぃ

ちなみにやぴぃは本当に試験1週間前くらいにやっつけで覚えたよっ!

もっと優先して勉強するべきポイントはこちら↷

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この記事を書いた人

ケアマネでまんねん運営者
主に問題の作成と解説作成担当。
ケアマネジャー試験の独学による学習をサポートし、みなさんが最短で合格するため、実践問題や一問一答、解説について書いています。