問題24要介護1の認定を受けた一人暮らしのAさん(80歳、女性)から依頼を受け、アセスメントのために訪問した。 Aさんの希望は、区分支給限度基準額の範囲内で、気の合う友人が利用するBデイサービスに一緒に通うこと、及び、腰や膝の痛みで掃除や買い物などが面倒になってきたのでなるべく多く訪問介護を使うことであり、アセスメントは必要ないと拒絶されてしまった。 自立支援・重度化防止の観点に立った介護支援専門員の対応として、より適切なものはどれか。2つ選べ。
( ケアマネジャー試験 令和3年度(第24回) 介護支援分野 問題24)
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正解 3,4
十分なアセスメントなしではケアプランを作成できないので、ケアプランの依頼を断る。
1:× 気持ちは分かりますが、介護支援専門員の立場で望ましい行動は、利用者の意向や考えをよく聞き出し、そのうえでAさんにとってより良い生活を送るにはどのようにするのがオススメかなどの必要な提案などをして、信頼関係を構築するために粘り強くコミュニケーションを取ることです。
Aさんの希望どおり、Bデイサービスを利用する目標を「友人と楽しく過ごすことができる」として、ケアプランを作成する。
2:× いわゆる「御用聞きケアプラン」という、利用者の要望をそのままケアプランに転記するような行動は望ましいものではないと介護支援実務研修受講試験で学習します。何よりアセスメントを飛ばしてケアプランの作成を行ってはなりません。
Bデイサービスの体験利用を提案するなど、アセスメントが行えるようAさんとの関係性の構築に努める。
3:〇 設問通りです。設問ではAさんとは初対面でしたので、まだ信頼関係が構築されていません。よって関係性の構築に努める行動は望ましいです。
腰や膝の痛みについて主治の医師と相談して適切な対応を検討しようとAさんに提案する。
4:〇 設問通りです。腰や膝の痛みが生活に支障を及ぼしていると考えられるならば、適切な対応を主治医と相談するなどして、Aさんに本当に必要なものは何かを理解してもらう機会を得ることも重要です。
区分支給限度基準額の上限までのサービス利用が保険者に認められるよう、理由を一緒に考えたいとAさんに伝える。
5:× 介護支援専門員の援助は「利用者が自立して生活を送る」ために行われるべきであり、むやみに介護サービスを利用を勧めることを目的とすべきではありません。サービスありきの支援となっているため介護支援専門員としての行動として不適切です。