次の問題に答えなさい。
問70 ソーシャルワークに関する次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1. アセスメントでは、クライエントの抱える問題や取り巻く環境、それらの相互関係について確定することが必要となる。
2. 援助計画はクライエントの主訴だけに着目し計画案を立てることが重要となる。
3. クライエントとの必要以上の関わりは、援助者への依存等が生じる可能性が高まるため、一定の目標の達成により援助を終結させなければならない。
4. インテークは必ず1回で終わらせる必要がある。
5. エビデンス・ベースド・プラクティス(EBP)とは、科学的根拠に基づく実践のことをいう。
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正解 1,3,5
1:○ 設問通りです。
2:× クライエントの主訴だけに着目してしまうと、主訴に至った背景等を見逃し本質的な問題の解決ができない可能性があります。
3:○ 設問通りです。援助の終結の意義とは、クライエントの自立を促すものであって終結のない援助は援助者への依存を生み出してしまいかねません。
4:× インテークは必ずしも1回で終わらせなければいけないわけではありません。
5:○ 設問通りです。
問71 ソーシャルワークに関する次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1. 支援計画の目標は、長期、短期に分け、具体的な内容を設定することが望ましい。
2. クライエントが希望するサービスと、家族が希望するサービスが異なる場合には家族の意向を優先する。
3. クライエントの情報収集に関して、近隣住民等に聴き込み等を行う際にクライエントの情報を求められた場合には、その情報の開示にクライエントの許可は不要である。
4. 援助者はクライエントに共感しながらも、自身は努めて客観的、冷静な判断で問題解決の援助を図っていかなければならない。
5. 援助者は、自身の価値観や基準でクライエントの善悪を判断することは望ましくない。
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正解 1、4、5
1:○ 設問通りです。
2:× クライエントの意向と家族の意向が異なる場合、両者の意見に耳を傾けつつ歩み寄ることができる点を探り、クライエントの意向に沿うことができるよう行動することが望ましいです。
3:× クライエントの情報の開示には、クライエントの許可が必要となります。
4:○ 設問通りです。バイステックの7原則の「統制された情緒的関与」のことです。
5:○ 設問通りです。バイステックの7原則の「非審判的態度の原則」のことです。
問72 ソーシャルワークに関する次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1. アウトリーチとは、援助を必要としている者に必要なサービスや情報を届けることをいう。
2. エンパワメントとは、クライエントの弱点を補うような援助を行うような理念のことをいう。
3. アドボカシーとは、クライエントの権利擁護のことをいう。
4. 援助にあたっては、クライエントの利益保護のためにパターナリズムが重要となる。
5. 転移とは、クライエントがかつて経験した感情や経験、または自分に向けている内的感情を援助者に投影することである。
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正解 1、3、5
1:○ 設問通りです。
2:× エンパワメントとは、クライエントの長所に着目し、その長所を発揮できるような援助を行なっていく理念のことをいいます。
3:○ 設問通りです。
4:× パターナリズムとは、援助者がクライエントのためにと、クライエントの意思を無視して行動に干渉したり介入を行うことです。パターナリズムは援助を行ううえでは望ましくありません。
5:○ 設問通りです。