ケアマネジャー試験対策問題 精神障害

次の問いに答えなさい。

問43 高齢者の精神疾患について適切なものはどれか。3つ選べ。

1. 高齢者のうつでは気分の落ち込みが主な症状で妄想を引き起こすことは稀である。

2. 統合失調症は症状軽快後にも再発することがある。

3. 高齢者のうつ病では自死に注意が必要である。

4. 高齢者は体内の水分量の低下等によりアルコール依存症になりやすい。

5. 統合失調症の治療に薬剤を用いることは禁忌である。

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正解 2,3,4

1:× 高齢者では妄想性障害も多くみられます。うつと併発していることも少なくありません。

2:〇 設問通りです。統合失調症が軽快してくると薬を飲むのを自己判断で辞めてしまう人も少なくありません。それがきっかけで再び症状が悪化することもあります。

3:〇 設問通りです。高齢者の理由の分かる自死のうち、およそ15%以上はうつが原因とされています。

4:〇 設問通りです。高齢者は成人と比べ一般的にアルコール依存症になりやすいとされています。

5:× 統合失調症の治療には薬物療法も選択されます。


問44 次の記述のうち、適切なものはどれか。2つ選べ。

1. 高齢者のうつ病は定型的な症状を呈しやすい。

2. 自身の健康の減退、感覚喪失、認知機能の低下などが老年期うつ病の原因となりうる。

3. 通常、高齢者のうつ病で睡眠障害を併発することはない。

4. 認知症と判別がつかない場合もあり発見が遅れることもある。

5. うつ病を持つ高齢者は糖尿病を発病しづらい。

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正解 2,4

1:× 高齢者のうつ病は、典型的な症状を示す人は1/3から1/4しかいないと言われており、多彩な症状を呈すことが多いとされています。

2:〇 設問通りです。この他にも身近な人との死別などが原因にもなり得ます。

3:× うつ病の高齢者は中途覚醒熟眠障害などの睡眠障害が現れやすいとされています。

4:〇 設問通りです。そのため早期にうつ病を治療することにより認知症の症状に見えるものが軽快する場合もあります。

5:× 糖尿病とうつ病は関わり合っているとされており、片方の病を発病しているともう片方の発病リスクが高まるとされています。


問45 老年期の精神障害について適切なものはどれか。3つ選べ。

1. 老年期の統合失調症は認知症と合併していることがある。

2. アルコール依存症は若年発症型よりも老年発症型のほうが多い。

3. せん妄は妄想性障害に含まれる。

4. 遅発パラフレニーは一般的に人格に影響を及ぼすことが少ない。

5. 幻覚は統合失調症の陽性症状の1つである。

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正解 1,4,5

1:〇 設問通りです。老年期の統合失調症は認知症と合併していることもあり、その場合治療が困難となるケースもあります。

2:× 老年期のアルコール依存症は、若いころから依存症が続いて高齢者となる若年発症型のほうが多いとされています。

3:× せん妄は意識障害です。妄想性障害と区別する必要があります。

4:〇 設問通りです。遅発パラフレニーは老年期にみられることが多い妄想性障害の1つで、社会的かかわりの少ない女性に多いとされ、妄想が主な症状ですが人格は保たれていることが多いとされています。

5:〇 設問通りです。陽性症状とは、「本来そこにないはずのものがそこにある」ように感じる症状のことを言います。

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