無料でできるケアマネジャー試験対策問題 感染症の予防と認知症

次の問いに答えなさい。


問37 感染症について、より適切なものはどれか。2つ選べ。

1. 日和見感染を引き起こす病原体としてMRSAがある。

2. ノロウィルス感染者の吐瀉物の処理の際には次亜塩素酸ナトリウムを用いる。

3. 通常疥癬感染者には、感染予防のため個室への隔離が必要となる。

4. インフルエンザウィルスには70%以上の濃度のアルコールによる消毒は効果が低いとされている。

5. 尿路感染症を引き起こす原因で最も多いのは黄色ブドウ球菌である。

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正解 1,2

1:〇 設問通りです。日和見感染とは、健康な人には害のないような細菌や真菌、ウィルスなどが、免疫機能が低下した人に感染し症状が出ることです。

2:〇 設問通りです。基本的に次亜塩素酸ナトリウムでの消毒または熱湯消毒を行います。消毒用アルコールや石鹸での消毒は効き目が小さいと言われていますが、近年では消毒用アルコールでも一定の効果があるということが分かってきています。そのため、『ノロウィルスの消毒に消毒用アルコールは無効』は誤りです。

3:× 通常疥癬患者の隔離は、感染予防の観点では必要ないとされています。

4:× インフルエンザウィルスに対しての消毒として70%以上のアルコール消毒は有効です。

5:× 尿路感染症を引き起こす原因として最も多いのは大腸菌です。およそ8割の尿路感染症が大腸菌によって発生しているといわれています。


問38 感染症について適切なものはどれか。3つ選べ。

1. 標準予防策(スタンダード・プリコーション)とは、感染者に対して行う感染症予防対策の標準のことをいう。

2. 麻疹の感染予防として二重マスクの着用が推奨される。

3. 誤嚥性肺炎は感染症に含まれる。

4. 高齢者が感染症に感染すると、若年者と比べ脱水やせん妄などの症状が現れやすい。

5. 帯状疱疹は接触感染により感染する。

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正解 3,4,5

1:× 標準予防策とは「あらゆる人の血液、体液、分泌物、嘔吐物、排泄物、創傷のある皮膚、粘膜等には感染性があると考えて取り扱う」のが基本であり、普段からすべての者が感染症に対する予防策を講じることです。

2:× 麻疹はマスクをしても感染を防ぐことができないため、個室隔離が必要となります。病院や施設での介護・看護は、麻疹の免疫を獲得している者が行います。

3:〇 設問通りです。

4:〇 設問通りです。高齢者が感染症に罹った場合、症状がはっきり出なかったり、多様な症状が出現したりします。

5:〇 帯状疱疹は水痘ウィルスにより発症し、患者の水ぶくれからの接触感染が主な感染経路です。


問39 認知症について正しいものはどれか。3つ選べ。

1. 認知症のうち最も多いのはアルツハイマー型認知症である。

2. 抗パーキンソン薬は認知機能に影響を及ぼすことがある。

3. MCI(軽度認知障害)は、年間約5割が認知症に移行する。

4. 正常圧水頭症が原因で発症する認知症は、余分な脳脊髄液が除去されれば治癒することがある。

5. 認知症初期ではADLの障害がみられ、中期以降はIADLも見られるようになる。

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正解 1,2,4

1:〇 設問通りです。認知症で最も多いのがアルツハイマー型認知症で、次に多いのが血管性認知症です。全認知症のうち、この2つが認知症の8割強を占めています。

2:〇 設問通りです。ほかには抗精神病薬、抗うつ薬、睡眠薬など認知機能に影響を及ぼす薬は比較的多いです。

3:× MCIのうち、年間約1割が認知症に移行するといわれています。

4:〇 設問通りです。正常水頭症や急性硬膜下血腫などが原因で発症した認知症は、その原因が取り除かれれば治癒することがあります。

5:× 認知症初期ではIADLの障害がみられ、中期ではADLの障害がそれに加わるようになってきます。


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