無料でできるケアマネジャー試験対策問題 高齢者に多い疾病③

次の問いに答えなさい。


問28 高齢者の転倒について、より適切なものはどれか。3つ選べ。

1. 後方に転倒することが最も多い。

2. 骨粗鬆症となっている人は転倒に伴い骨折しやすい。

3. パーキンソン病患者は転倒リスクが高い。

4. 高齢者の転倒は加齢による正常な現象とされる。

5 . 『東京消防庁の救急搬送データから見る65歳以上の高齢者の事故(令和元年)』によると、高齢者の転倒場所で最も多いのは住宅等の居住場所である。

解答
正解 2,3,5

1:× 高齢者の転倒方向で最も多いのは前方です。

2:〇 設問通りです。時には軽微な衝撃でも骨折が起きるリスクがあります。

3:〇 設問通りです。パーキンソン病では姿勢障害や歩行障害がみられ転倒しやすいです。

4:× 転倒は加齢による正常な現象とは言えず、様々な疾患や身体機能の低下、精神状態などが複雑に混ざり合い引き起こされます。

5:〇 設問通りです。半数以上が居住場所で発生し、次いで道路・交通施設が多いです。また、データによると高齢者の居住場所での転倒のうち9割が屋内で発生しています。


問29 消化器の疾病について正しいものはどれか。3つ選べ。

1. 胃潰瘍では食後にかけて痛みが増強する。

2. 十二指腸潰瘍では重症化すると喀血がみられる。

3. 胆石症はヘリコバクター・ピロリ菌が発症に関与する。

4 . C型肝炎は肝硬変や肝臓がんの原因となりやすい。

5. タール便は上部消化管から出血しているときにみられ、黄色がかった便になる。

解答
正解 1,3,4

1:〇 設問通りです。なお十二指腸潰瘍では空腹時に痛みが増強します。
満腹→胃潰瘍
空腹→十二指腸潰瘍

と覚えておきましょう。

2:× 喀血は十二指腸潰瘍ではみられません。十二指腸潰瘍が重症化すると吐血がみられることがあります。

3:〇 胆石症を含む、様々な消化器の疾病の発症にヘリコバクター・ピロリ菌が関与していると近年で明らかになってきました。

4:〇 設問通りです。C型肝炎は慢性肝炎となりやすく、肝硬変や肝臓がんの原因となりやすいです。

5:× タール便は真っ黒で粘り気のある便です。食道や胃、小腸(十二指腸)などで出血を起こしている場合に発生します。


問30 次の記述のうち、適切なものはどれか。2つ選べ。

1. 慢性腎不全の食事療法は低カロリー食が基本となる。

2. 慢性腎臓病(CKD)は初期では自覚症状がほとんどみられず発見が遅れやすい。

3. 前立腺肥大症は、治療が遅れると前立腺がんに移行しやすい。

4. 直腸がんではタール便はみられない。

5. 高齢者のがんは、若年層と比べ痛みの訴えが多くなりやすい。

解答
正解 2,4

1:× 慢性腎不全の食事療法は高カロリー食を基本とし、たんぱく質、塩分、水分を制限します。

2:〇 慢性腎臓病(CKD)は新たな国民病とも言われるくらいに患者が増加している疾病です。
慢性腎臓病の初期ではほとんど自覚症状がなく、知らないうちに進行していることが多いです。
初期のうちに治療を開始すれば回復が見込めますが、放置すると慢性腎不全に移行し難治となります。
高齢者は腎機能の低下から慢性腎臓病になりやすく、定期検診や検査を受けることが早期発見に繋がります。

3:× 現在のエビデンスでは、前立腺肥大は前立腺がんの発症と一切の相関がないとされています。

4:〇 直腸がんでみられるのは鮮血便であり、タール便はみられません。タール便がみられるのは上部消化器(食道、胃、小腸)の出血です。

5:× 高齢者のがんは、若年層と比べ痛みの訴えが少ないとされています。


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