無料でできるケアマネジャー試験対策問題 在宅での医療管理①

次の問いに答えなさい。


問7 糖尿病の利用者のシックデイについて正しいものはどれか。2つ選べ。

1. 打撲や骨折などの外傷はシックデイに該当しない。

2. 感染症に感染した場合、血糖値が低下することが多い。

3. 下痢や嘔吐がある場合は水分補給を十分に行う。

4. 発熱がある場合は冷たい飲料をできるだけ摂取する。

5. 食事が摂れない場合でもインスリン注射を行うことがある。

解答
正解 3,5

1:× シックデイとは簡単にいうと「体調不良時」です。感染症や下痢、発熱、腹痛、食欲不振、外傷などがシックデイに該当します。糖尿病の利用者の何らかの体調不良(怪我を含む)は、ほとんどがシックデイになります。

2:× 健常者でも、感染症に感染すると血糖値が上昇しやすくなります。糖尿病の利用者のシックデイではさらに血糖値が上昇することが多く、血糖コントロールが難しくなります。

3:〇 下痢や嘔吐がある場合は、水分補給を行わないと脱水を引き起こしやすくなります。脱水は高血糖を促進するため、水分補給は重要となります。

4:× 発熱時であっても、冷たい飲み物は消化器に負担が掛かり症状を悪化させるおそれがあります。糖尿病の利用者ではそれも血糖値の上昇につながるため、できるだけ身体が温まる温度の水分を摂取することが望ましいです。

5:〇 インスリン注射は自己判断で中止することは厳禁であるため、食事を摂れない場合は医師に連絡し、指示に従って注射を行うことが望ましいです。もちろん状態によってはインスリン注射の量を減らしたり中止したりもします。


問8 次の記述のうち適切なものはどれか。2つ選べ。

1. 悪性腫瘍の疼痛に対して医療用麻薬を使用する場合、副作用の便秘に注意が必要となる。

2. 末期の悪性腫瘍の疼痛の緩和に、手によるマッサージや音楽などのリラクゼーションは用いられない。

3. 血液透析では腹膜透析に比べ感染症のリスクが高い。

4. 人工透析を行っている場合は、心不全や脳卒中のリスクが高まる。

5. 人工透析を行っている者の血圧測定は、シャント側の腕で行わなければならない。

解答
正解 1,4

1:〇 設問通りです。医療用麻薬の副作用としては、便秘、吐き気、嘔吐、眠気が主に挙げられます。

2:× 薬の投与以外にも、手によるマッサージや好きな音楽を聴くなど、精神的にもリラックスするような方法も積極的に用いられます。

3:× 腹膜透析はカテーテルから細菌が入り込み感染症を引き起こすリスクがあります。血液透析のほうが感染のリスクは低いです。

4:〇 設問通りです。なぜ透析患者は心不全や脳卒中のリスクが高まるかについてまではケアマネ試験の範囲外であるため、興味がある方はこちら(外部サイト)をご覧ください。

5:× シャントがつぶれた場合、手術が必要となります。シャント側の腕で血圧測定を行うこともシャントがつぶれるリスクの増大につながるため、逆側の腕で測定を行わなければいけません。


問9 次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。

1. 治療や検査は、患者への負担が少ないものから行うことが原則である。

2. 介護支援専門員は、医学的な立場から利用者に治療法の助言を行うべきである。

3. 医学的な診断プロセスでは、主訴より先に既往歴と家族歴を聴取する。

4. 患者が医師から説明を受けたうえで同意することをインフォームドコンセントという。

5. 治療は原則として患者本人が決定する。

解答
正解 1,4,5

1:〇 治療や検査は、患者への負担が小さいものから開始するのが原則であり、負担の大きいものについては患者自身がその検査や治療の必要性や方針、負担の大きさについて理解したうえで選択しなければなりません。

2:× 介護支援専門員は、基本的に医学的な立場から助言を行うのは避けるべきです。なぜならそれは主治医の仕事であるためです。たとえ医療系の資格(医師も含む)を有しているとしても、利用者に主治医が別にいるならば混乱を避けるためにも助言は避けたほうが無難でしょう。

3:× 医学的な診断プロセスではまず主訴、そして現病歴を聴取します。

4:〇 設問通りです。

5:〇 設問通りです。治療については医師から説明を受け、内容を理解したうえで患者が決定する必要があります。


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