ケアマネへの転職時の面接は事業所の規模や風土によって、その雰囲気がガラッと変わることも珍しくありません。
ただ、面接で質問される内容は比較的どの事業所も似たものとなることが多いです。
この記事では、女性がケアマネに転職時、特に聞かれやすい質問とその回答例について解説をしていきます。既にケアマネの経験がある人でも、より希望する事業所に採用される可能性を高めるために確認することをおすすめします。
女性が面接で質問されやすい内容
実は、採用面接において性別ごとに異なる質問をすることは、男女雇用機会均等法で禁止されています。
とは言っても、実際のところは聞かれやすい質問というのはやや偏りがあります。例えば「子育て」や「出産」に関する質問は、応募者がその事業所で長期的に働くことができるのか、欠勤などをする頻度が高くならないかなどの確認のために女性がよく質問される傾向にあります。
今の時代、規模の大きな企業では聞かれることはありませんが、中小・零細企業が多い介護業界では未だに結婚の予定などを質問されるケースもあるようです。
まだ働く女性には「ライフスタイルの変化によって長く働けないのではないか」というイメージを持つ企業も多いため、こうしたことを念頭にしっかりと対策を練っていきましょう。
面接対策として考えておくべきこと
採用面接の質問は、ほとんどの場合、何かしらの意図をもってされます。
私も前職では地域密着型通所介護で採用を一部担当していましたが、次のポイントを面接で確認するよう指導を受けました。
- コミュニケーション能力
- 人柄
- 意欲
- 早期退職・欠勤リスク
- 職場の雰囲気に適合するか
基本的にこの5つは、大抵の事業所で男女どちらでも必ず面接で確認されます。
1,2については回答では補えない場合も多いですが、3~5に関しては意識して回答を考えておくことにより、面接官の好感度を上げることが可能です。
出産、育児、介護などに関する質問に対する回答も、基本的にこれらを主軸にして回答を考えて対策を行っていきましょう。
ケアマネへの転職時の面接時に多い質問と回答例
上でも述べましたが、面接で性別ごとに質問を変えるようなことは本来禁止されています。
しかし、実際に「出産」などに関する質問があったからといって、「禁止されているはずでは?」と指摘するのも勇気がいる行為です。
万が一質問された場合に、面接官の印象を高くすることができるよう予め対策を行っておきましょう。
① 結婚のご予定はありますか。
若年層の応募者であって未婚の人が結婚の予定について質問されることがあります。
質問の目的としては、その人が長期的に働くことができるかの確認です。
また結婚の予定があった場合には、夫となる予定の人の転勤の有無について続けて聞かれることもあります。
婚約者の転勤が想定される場合はマイナス評価を受ける場合もありますが、嘘をついても後々トラブルとなる可能性があるため正直に回答しましょう。
回答例
結婚は来年にはしたいと考えておりますが、現在お付き合いしている方とはそういった話はまだしておりません。結婚をしても御社で働き、地域社会や利用者様のために貢献していきたいと考えています。
② 出産の予定はありますか。
近年ではこの質問は不適切とされています。しかし未だに20代、30代の既婚女性が出産の予定について質問されることは、比較的多くみられます。
ただ、中小・零細企業が多いケアマネの職場では、どうしても質問しなければならない事情もあります。
なぜなら、事業所によっては従業員の出産による現場の離脱によって大きなダメージを被る場合があるからです。
ケアマネは、産前産後休暇など長期休暇を取る場合、受け持っている利用者の担当を変えなければなりません。
事業所の同僚や上司に担当件数の余裕があればいいですが、そうでない場合には他事業所のケアマネに依頼するほかありません。つまり、事業所としての収益が減る原因となります。
また、長期離脱によってその間の同僚のケアマネの負担が大きくなるのも理由の1つです。
出産予定がある場合、次のようなケースでは採用面接が不利となる可能性があります。
- 求人票に「急募」と記載されている
- 事業所に在籍するケアマネが少ない
人材が不足している事業所や、1人でも長期離脱すると経営や従業員への負担が大きくなる事業所では、出産予定のある人は敬遠されがちです。
少しでも採用の可能性を上げるためには、就業への意欲などポジティブな内容を含めて対応するといいでしょう。
回答例
出産はいずれしたいと考えていますが、現在その予定はありません。もし出産となった場合には、夫と相談して今後のことについて話し合う予定ですが、私個人としては産前産後休暇取得後は速やかに復帰したいと考えています。
③ お子様が急に体調不良となった場合にはどのように対応される予定ですか。
小学生以下の子どもがいる女性に多くみられる質問です。
どの程度働くことができるのか、時間外労働は可能なのかを把握する目的で質問されます。
幼い子どもがいること自体、面接に不利に働くことは少ないです。ですが、面接を受ける前に予めどのように対応するか考えていなければ無計画な印象を与えることになってしまいます。
家族の協力が可能であることなどを交えて、就業した場合でも問題なく働く準備ができていることをアピールできると、マイナスな印象を与えることがなくなります。
回答例
娘が急に体調不良となってしまった場合については、既に夫と話し合っており、分担して対応することとなっています。また、体調不良時でも利用可能な託児サービスも利用していく予定です。ただ、いずれの対策もタイミングが合わずご迷惑をお掛けする場合もあるかもしれませんが、当日欠勤など、なるべく御社に影響が無いよう勤務させていただきたいと考えています。
④ 2人目、3人目のご予定はありますか。
出産の予定に関する質問と同様、近年では不適切となっていますが質問されることがあります。
妊娠中でない限り、予定はないと回答するほうが無難です。
回答例
現在のところ考えていません。しばらくは仕事に邁進する予定です。
⑤ 残業は可能ですか。
保育園に入園している子どもがいる女性に多くみられる質問です。
居宅介護支援事業所ではあまり残業がある事業所は多くないものの、利用者の急な対応などが入る場合もあります。
その場合にはどういった対策を考えているかなどを確認する意味合いで質問されます。
「可能です」と言ってしまえば簡単ですが、実際には困難である場合は素直に「できない」と回答しましょう。嘘をつくと後々に高確率でトラブルとなります。
回答例
長時間の残業は難しいです。夫は仕事が終わる時間も遅く、ほとんど私が保育園の迎えを行うためです。延長保育が19時までなので、残業があった場合でも遅くとも18時30分前には退社できるよう努めてまいります。
採用に不利なライフスタイルを抱えている場合には転職エージェントに相談も◎
子育てや親の介護、出産など女性は特にライフスタイルの悩みを抱えやすいもの。
以前より男性もこういった事柄に参加する機会が増えてきましたが、まだまだ女性のほうが悩みは多く、採用にも不利に働きやすくなっています。
このようなライフスタイルの悩みを抱えている女性は、一体どのように回答すれば働きたい事業所に採用してもらえるか悩んでいる人もきっと少なくないことでしょう。
そんな時には転職エージェントを利用するのも1つの手段です。
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クリックジョブ介護は、ケアマネの転職にも対応している介護業界に特化した求人サイトですが、特筆すべきは専属の転職エージェントが転職をサポートしてくれる点です。
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面接は対策をしっかり行っておけば問題無し!
男女の雇用機会が平等であるといっても、まだまだ女性特有の質問はされる機会が多いのが現状です。
この記事で紹介したようなライフスタイルに関する質問が若干多めになる傾向がみられるため、しっかりと対策を行っておけば採用の可能性を上げることができます。
ただ、どうしても出産などの予定があると厳しい評価を下さざるを得ない事業所があるのもまた事実。少しでも採用の可能性を上げるために、転職エージェントなどを通じて働く女性への支援を打ち出していたり福利厚生が充実している事業所を紹介してもらい、応募先の候補として考えておくのもいいかもしれません。
そのほか、面接で多い質問に関しては下の記事にまとめてあるから見てみてねっ
皆さまのケアマネへの転職が上手くいきますよう、祈願しております。