試験を合格し、実務研修も終わり、いよいよケアマネとして働く場所探し!…としたいところですが、少々困った問題が。
ケアマネは資格の性質上、新卒がありません。そのため転職市場では経験者と未経験者が同じステージで戦うことになります。
つまり未経験者にとってのケアマネへの転職は、不利な状況からのスタートであることが前提なのです。
しかしそんなことでケアマネの転職を諦めたくはありませんよね。
この記事では、ケアマネ未経験の人が少しでも採用される可能性を高くするためのコツについて解説を行っていきます。
ケアマネ未経験者可の求人がそれほど多くない理由
ケアマネは既に人材不足が深刻な状況であると言われています。
そして今後も要介護認定を受けた者に対して、ケアマネの供給が追いつかないと言われており慢性的な人材不足は今後も続く見通しです。
また、主任ケアマネの人員配置を満たすことができず廃業となる居宅介護支援事業所も度々見られます。
実際、筆者の働いていた市区町村でもそういった事業所が令和6年度だけで3件ありました。
このようにケアマネは人が足りていない状況であるものの、実際に求人票を見てみると未経験者不可のものも多々見られます。一体なぜでしょうか。
その理由としては、事業所にケアマネ未経験者を育てる余裕がないことが1つの要因として挙げられます。
ケアマネの在籍数に対し、利用者数が多く、日々の業務に追われるような事業所は少なくありません。
そういった事業所は、未経験者よりも経験者を採用する傾向があるのです。
ケアマネの人材不足により、ケアマネの求人は今後ますます増えるかもしれません。
だからと言って未経験者可の求人が増えるとは現状では考えにくく、求人数全体に対して未経験者可の求人の割合は小さくなると予想されます。
未経験は武器になる
ケアマネの転職は経験者が有利です。他の職種の転職でもこれは当然であり、むしろ40代〜でも未経験可の専門職の社員の求人のほうが社会全体を見渡せば少ないでしょう。
ただ、ケアマネの転職の場合、実は未経験は武器にもなり得ます。経験者が有利な転職市場ではあるものの、上手に面接で活かすことができれば採用する可能性は高まります。
「ケアマネになった理由」で熱意を伝えやすい
「ケアマネになろうと思った理由」は、未経験者であれば採用面接でほぼ聞かれる質問です。
なぜ前職を辞めてケアマネになろうと思ったのか?その決意に至った経緯や考え方を知りたいと考えるのは、採用する側としては極めて自然なことでしょう。
ここでアピールできるのが「やる気」や「考え方」、「今後の展望」です。経験ゼロの状態からこれらを具体的かつ熱意を持って伝えることができれば、ケアマネ経験者よりも優位に立つことができる可能性があります。
また「退職理由」と「ケアマネになった理由」を結びつけやすくポジティブな回答がしやすいのも、未経験者の大きな強みの1つです。
経験者のケアマネの転職は、前職に何らかの不満を持って行うことも少なくありません。そのため退職の理由や転職理由について質問されたときに、ネガティブな回答を含めざるを得ない場合もあることが弱みとして挙げられます。
特に採用に人柄を重視する事業所である場合、必ずしも経験者が有利となるとは限らず、未経験者でも回答次第で競り勝つことができる場合もあるのです。
面接時に絶対に言ってはいけない内容
未経験者が採用面接時に絶対に言ってはいけない内容があります。
それが「前職場または現職場の悪口」
例えどんなに自分にとって悪い職場であっても、これだけは言ってはなりません。退職理由である場合でも、です。
なぜなら採用する側に、「不満を誰かに簡単に漏らす人」であるという印象を与えるためです。
筆者も前職では採用面接を一部担当していましたが、応募者が前職場の不満を面接で口にすると「同僚に平気で我々の悪口や不満を言いそうだな」といった印象を抱いていました。
正直なところ、私が行った面接では採用の可否に大きく響いていました。
ネガティブな回答は、その人の印象にもマイナスイメージを与えます。大抵の場合、ケアマネの転職で面接を担当するのは管理者や責任者であり、仮に採用されたとしても働く際にプラスに働くことはまずありません。
前職場や現職場の不満や悪口を面接時に回答に混ぜるのは、極力やめておきましょう。
印象が何よりも重要
未経験者が何よりも採用面接で気を配らなければならないのは、面接官に与える印象です。
ケアマネは利用者や家族との信頼関係が支援のために重要な要素となります。だらしなく見えたり、清潔感に欠けている印象を面接官に与えてしまうと、ケアマネとしての適正を疑われかねません。
そのため髪型や服装などの身だしなみは必ず整えてから面接に臨みましょう。
また、面接時の話し方や姿勢、表情でも与える印象が大きく変わってきます。
ケアマネとして働くにあたり、コミュニケーション時の印象は特に未経験者では確実に見られると考えていいです。
これらが苦手に感じている人は予め練習をしておくと、面接本番で面接官の印象を下げるリスクを下げることができます。
印象は、「この人と働きたいか否か」を決める重要な要素です。未経験者である私たちだって、見るからに人当たりが悪そうで人に厳しい雰囲気の人が面接官で自分の上司だったら、その職場ではあまり働きたくありませんよね?
面接をする側も同じことを考えています。
経験がなければ「この人と働きたい!」と思わせることが、採用を勝ち取るための近道とも言えるでしょう。
筆者は面接時のキッチリした受け答えが苦手だったので、表情とテンションとやる気を示して無事第一希望の事業所に採用されたよっ
未経験でケアマネとして働くなら転職サイトの利用も◎
未経験でケアマネとして働く場所を探すならば、転職サイトの利用も有効です。
なぜなら事業所が転職サイトに求人を掲載するためには、お金が掛かります。つまり、資金力に余裕がない事業所は基本的に転職サイトに掲載しません。
事業所の資金力はシンプルにケアマネとしての賃金や待遇に反映されやすく、転職サイトに求人掲載しているか否かを判断材料にして転職活動を行う人もいます。
クリックジョブ介護では、2900件を超える未経験可のケアマネジャーの求人が掲載(※2024/9現在)されており、さらに会員登録をすると、ハローワークなどに掲載してしまうと応募が殺到することが予想されるような非公開求人も閲覧することができるようになります。
せっかくケアマネジャーとして働くならば、なるべく賃金や待遇の良い職場を選びたいと考える人が多数かと思います。「ケアマネジャーに転職したいのに、転職すると年収が下がる」といった声も多く聞かれるため、良い職場選びのために積極的にクリックジョブ介護のような転職サイトを利用していきましょう。
利用登録は無料で、転職エージェントが転職活動をフルサポートをしてくれるのも未経験者にとっては心強いポイントです。
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ここだけの話だけど、ケアマネ未経験の筆者は賞与3~4ヶ月分支給の事業所に転職が成功してケアマネになる前よりも賃金も待遇もよくなったよっ!
おわりに
ここまでケアマネ未経験の人が少しでも採用されやすくするためのコツについて解説しました。
- ほぼ質問される「ケアマネになった理由」は最大のアピールチャンス
- ケアマネになった理由と退職理由を結びつけられると◎
- 前職または在籍中の職場の悪口だけは絶対にNG
- 「この人と働きたい」と思わせるような印象を与えることを念頭に面接の準備をする
ケアマネは慢性的な人不足で、今後もその傾向はしばらく解消される見込みがありません。
そのためケアマネの求人は今後も増加しますが、年数が経つにつれて未経験者を育成する体力が低下した事業所も増えることが見込まれるため未経験者可の求人はそこまで増えないと予想されます。
採用面接の予定が組まれたら、なるべくそのチャンスを活かせるようこの記事で解説した内容に気を付けてみてください。