老年期症候群について〇か×で答えなさい。
問1 老年期症候群は原因がはっきりしている場合が多く、1つの症状の多くは加齢による心身機能の低下から発生する
老年期症候群は原因がはっきりしない場合が多いです。
また、加齢による心身機能の低下だけではなく、周囲の環境や心理要因など複数の原因が重なっていることも多くなっています。
問2 高齢者のせん妄の原因の1つに生活リズムの変化が挙げられる
せん妄が発生する原因は多岐にわたります。
睡眠障害、環境の変化、生活リズムの変化、アルコールの摂取、薬物の使用などが代表的です。
問3 夜間せん妄が現れた場合、昼寝の機会を設けることが改善につながりやすい
夜間せん妄が現れた場合は、昼間に活動できる機会をなるべく設け、夜によく眠れるように配慮する必要があります。
問4 高齢者の抑うつは、社会的な役割の喪失や機能障害、身近な家族との死別などで高頻度で見られる
また高齢者の抑うつは自殺に至るケースも多く、厚生労働省のデータでは自殺者の4割が高齢者であるとされています。
問5 むずむず脚症候群は、睡眠を取ろうと横になると脚や腕、背中などにむずむずとした不快感が現れるものである
問6 高齢者の低栄養状態を把握する指標の1つに尿中クレアチニン値がある
低栄養状態を把握する指標には、他には体重減少率やBMI、血清アルブミン値があります。
クレアチニンの産生量は全身の筋組織の量と相関があり、低栄養状態などによって筋委縮などがみられると尿中のクレアチニンも低下します。
長期臥床の高齢者の栄養状態の評価に用いられることがあります。
問7 高齢者は体内の水分量が少なく、喉の渇きを感じやすい
高齢者は体内の水分量は少なく、喉の渇きを感じにくいため特に初夏~秋の脱水症状には十分に注意が必要である。
問8 手の甲の皮膚をつまみ上げ、離したときに皮膚がすぐに元の状態に戻らない場合には脱水症状を疑う
皮膚には多くの水分が含まれており、通常の場合は弾力に富んでいます。
しかし脱水症状に陥っている場合、皮膚の水分も失われており弾力性も落ちていることからすぐに元の状態に戻らなくなります。
問9 メニエール病や突発性難聴などで引き起こされる感音性難聴は内耳に原因がある
また、外耳や中耳に原因があるものを伝音性難聴といいます。
ちなみに高齢者に多いのは感音性難聴、もしくは伝音性難聴と感音性難聴の混合のパターンです。
問10 白内障は、加齢により黄斑が白濁し視力が低下する
白内障は水晶体が白濁します。
問11 緑内障は眼圧の低下により視神経が障害され、視野の狭窄や視力低下、進行すると失明にも至る
緑内障は眼圧が上昇する病気です。
問12 高齢者の誤嚥の原因の1つに咳嗽反射の低下がある
咳嗽反射とは咳反射ともよび、気道内に貯留した分泌物や吸い込まれた異物を気道外に排除するための生体防御反応です。
老年症候群についてのケアマネジャー試験対策
老年症候群はケアマネジャー試験の保健医療サービスの知識等の問題の頻出ポイントの1つです。
過去のほとんどの試験で何かしらの関連する内容が出題されているため、重点的に学習を進めていきましょう。
ただ、内容は深く問われることは少ないため、各出版社のケアマネジャー試験対策のテキストに記載されている内容で十分カバーが可能かと思われます。
この一問一答問題のなかでは特に、低栄養状態の指標と脱水、視覚障害についてテキストを交えて整理しておくことをオススメします。