次の問題に答えなさい。
問67 面接場面におけるコミュニケーションの技術について、より適切なものはどれか。2つ選べ。
1. 第一次共感とは、相手の話をよく聴きその内容を理解し、話に込められている思いを汲み取って援助者の言葉に変えて応答する技法のことである。
2. クローズドクエスチョンはあらゆる場面で用いることが推奨されない。
3. 「なぜ」で始まる質問は、クライエントの自身の感情や思考を見直すことに繋がるため多用することが望ましい。
4. 部屋の換気状況や温度、湿度はコミュニケーションを阻害する可能性があるため注意が必要である。
5. 傾聴とは、クライエントが否認していることに対し、その話の矛盾点等を指摘することである。
解答をみる
正解 1、4
1:○ 設問通りです。
2:× クローズドクエスチョンには、クライエントの話す内容をより明確にしたり、焦点をあて話の方向性を整えることができるため、適宜用いることが望ましいです。
3:× 「なぜ」で始まる質問はクライエントの不安を増幅させる恐れがあるため、多様は控えるべきです。
4:○ 設問通りです。部屋の環境はコミュニケーションに大きく関わるため、クライエントが不快に感じないような環境作りが重要です。
5:× 傾聴とは、クライエントの話す内容とその想いに積極的に耳と心を傾け、その態度をクライエントにも分かるように示すことです。
問68 面接場面におけるコミュニケーションの技術について、より適切なものはどれか。2つ選べ。
1. 面接を効果的に実施するためには、面接の焦点をあらかじめ定めておくより曖昧にしておくことが重要である。
2. 直面化では、クライエントの成長を促す効果が期待できる。
3. 音声、抑揚、話すときの表情や速さなどはコミュニケーションにおいて重要である。
4. 初回面接では、チェックリストに従ってイエスかノーで次々に答えを求めるのが望ましい。
5. ラポールには、かかわりを示す5つの基本動作が含まれる。
解答をみる
正解 2、3
1:× 面接を行う際にはあらかじめ面接の焦点を明確にしておくと、円滑に進みます。
2:○ 設問通りです。直面化はクライエントの話や行動の矛盾について問いかけてクライエントの成長を促す技法です。クライエントの動揺も誘うため、深い共感のうえで行うことが重要となります。
3:○ 音声や、抑揚、話し方、話の速度、表情はコミュニケーションにおいて重要な要素です。
4:× イエスノーで答えられる質問はクローズドクエスチョンであり、クライエントの考えや思想、情報を多く知りたい初回面接時で多様することは望ましくありません。場面に応じて適宜用いることが望ましいです。
5:× ラポールとは、セラピストとクライエントの相互の信頼関係のことをいいます。
問69 面接場面におけるコミュニケーションの技術について、より適切なものはどれか。2つ選べ。
1. クライエントの話を援助者が要約してしまうと、混乱を招いたり話の焦点が定まらなく恐れがあるため行うべきではない。
2. 感情の反射とは、クライエントの感情を評価や批判を加えることなくそのまま返す形で述べることである。
3. クライエントの抱える障害や病状を理解し、状態に応じてコミュニケーション方法を変更することが望ましい。
4. エイジズムとは、クライエントの年齢に対応したコミュニケーションを取るべきであるといった考え方である。
5. 焦点化とは、クライエントの話した事実や感情を簡潔に別の言葉に置き換えて伝え返すことである。
解答をみる
正解 2、3
1:× 要約は、クライエントが話を上手くまとめることができないときなどに、話を整理して課題やクライエントの思いを明確にすることができます。
2:○ 設問通りです。感情の反射とは、クライエントの感情に焦点を当て、クライエントが語った感情をそのまま返していくことです。
3:○ 設問通りです。クライエントによって状態や抱える問題、環境が異なるためその人に合わせてコミュニケーションを行なっていくべきです。
4:× エイジズムとは年齢に基づいた差別的な思想、差別のことを言います。
例えば高齢を理由に「その歳ではこの仕事を行う難しいのでは?」などと言ったりすることはエイジズムにあたります。
5:× 焦点化とは、複雑に絡み合う多くの現実の要素をクライエントと一緒に点検して整理することです。選択肢は言い換えについての説明です。