平成30年(第21回)ケアマネ過去問 介護支援分野の問24

問題24Aさん(85歳、女性)は、大腿骨頚部骨折の手術を受け、近々退院予定である。自力での排泄や移動にはやや困難が伴い、要介護2の認定を受けた。本人も、同居している息子夫婦も、在宅生活を望んでいる。息子夫婦は、お互いに協力して宅で介護を行うつもりである。介護保険のサービス利用について相談があったが、介護支援専門員の対応として、より適切なものはどれか。2つ選べ。






( ケアマネジャー試験 平成30年度(第21回) 介護支援分野 問題24)
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正解 2,3

トイレ介助の負担を減らすため、排泄についてはおむつを利用することを提案する。

1:× 大腿骨頸部骨折術後であるため、これから機能の回復が見込める状態です。おむつの利用は問題解決の一手ではありますが、「利用者の自立した日常生活」を支援するのが介護支援専門員の職務であるため、排せつに伴う移動を改善するために支援を行うことが望ましいといえます。

歩行機能の向上を図るため、通所リハビリテーションの利用を提案する。

2:〇 設問通りです。トイレへの移動が現状の問題であるため、その解決のために通所リハビリテーションの利用を勧めることは望ましいと言えます。

住宅改修の利用を検討するため、住環境のアセスメントを提案する。

3:〇 設問通りです。トイレまでの移動が住環境に原因があると考えられる場合、住宅改修を検討するのも一つの手です。すぐに住宅改修を勧めるのではなく、まずは住環境のアセスメントを提案し問題を抽出、可視化することが望ましいです。

家族介護者の負担を軽減するため、訪問介護による生活援助の利用を提案する。

4:× 原則として同居家族がいる場合は訪問介護を利用することができません。ただし、介護者が日中の勤務等による不在によりその間の介護を行うことができない場合など利用できる場合もあります。

ただこの設問ではそのような情報が記載されていないため、訪問介護を行うことができないと考えていいでしょう。

また移動やトイレ動作が主な問題として挙がっているため、これらへの支援は訪問介護の生活援助では行うことができません。利用者に付き添って動作を手伝うのは(介助無しで見守る形でも)身体介護で行います。

将来に備えて、施設入所を提案する。

5:× 利用者もその家族も在宅での生活を望んでいるため、施設入所を勧めることは望ましくありません。

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