無料でできるケアマネジャー試験対策問題 高齢者に多い疾病①

次の問いに答えなさい。


問22 次の記述のうち、より適切なものはどれか。2つ選べ。

1. 脳出血により右脳が傷ついた場合、右片麻痺が現れる。

2. 脳卒中は再発率が高い。

3. ALS(筋萎縮性側索硬化症)でみられる筋力低下は、適切な筋力レーニングを行うことにより回復する。

4. パーキンソン病は一般的に進行が早く、徐々に全身の骨格筋が萎縮し、数年で四肢麻痺、呼吸麻痺が現れる。

5. 進行性核上性麻痺ではパーキンソン病に似た症状が現れ、早い段階で認知機能の低下や眼球運動障害がみられる。

解答
正解 2,5

1:× 脳卒中(脳梗塞や脳出血など)では、傷ついた側の脳と逆側の身体に麻痺が現れます。

2:〇 正答です、脳卒中は再発率が高く、10年以内におよそ2人に1人が再発しているとも言われます。そのため生活習慣の見直しや適度な運動などで再発予防に努めるのが重要となります。

3:× ALSでみられる筋力低下は、運動を行っても回復しません。しかし筋力トレーニングが無駄かというとそういうわけでもありません。ALSを含む神経難病では、筋力トレーニングは回復目的で行うのではなく、廃用性症候群を防いだり、現状を1日でも維持することができるように行います。

4:× 設問はALSについての説明です。パーキンソン病は進行速度に大きな個人差がありますが、ゆっくりと進行することが多いとされています。また、パーキンソン病では四肢麻痺は現れません。

5:〇 設問通りです。


問23 次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。

1. ロコモティブシンドロームとは、内臓肥満に高血圧・高血糖・脂質代謝異常が組み合わさることにより、心臓病や脳卒中などになりやすい病態を指す。

2. 突然ろれつが回らなくなったり、言葉が上手く出てこないなどの症状が現れた場合には、脳卒中の疑いがある。

3. パーキンソン病では突進歩行がみられる。

4. パーキンソン病の臨床的重症度の評価にはForrester分類が用いられる。

5. 変形性膝関節症はロコモティブシンドロームの原因となる。

解答
正解 2,3,5

1:× ロコモティブシンドロームは別名:運動器症候群といいます。骨や筋、関節などの運動器の障害によって身体能力が低下した状態であり、要介護状態のリスクが高まるものです。設題はメタボリックシンドロームの説明です。

2:〇 設問通りです。そういった症状が現れた場合には、早急に医療機関への受診が必要となります。

3:〇 突進歩行はパーキンソン病の特徴的な症状の1つです。歩行を続けていくとだんだんと前につんのめるようになり、歩行速度が意志と反して上昇し、急に止まることができなくなります。

4:× パーキンソン病の臨床的重症度の評価にはHoehn&Yahrの重症度分類が用いられます。一般にヤール分類、ホーンヤールの重症度分類などと呼ばれます。Forrester分類は急性心筋梗塞後の患者における急性心不全の状態を評価するスケールですが、おそらくケアマネ試験には出題されないため覚えなくても大丈夫です。
パーキンソン病=Hoehn&Yahrと生活機能障害度と覚えておきましょう。

5:〇 設問通りです。変形性の膝、股、腰関節症はロコモティブシンドロームの原因となります。


問24 次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。

1. 心臓で発生した血液の塊が流れ、脳の血管を塞ぐものをラクナ梗塞という。

2. 脳卒中の予防にはメタボリックシンドロームを予防することも重要である。

3. パーキンソン病の症状の1つに仮面様顔貌がある。

4. パーキンソン病の治療は基本的に薬物療法が主となる。

5. ウェルナー症候群では、20歳ころから認知症の症状が現れはじめ、白髪や頭髪の脱落、白内障などが現れる。

解答
正解 2,3,4

1:× 心臓で発生した血の塊が流れて脳の血管を塞ぐものは心原性脳塞栓症です。ラクナ梗塞は脳の細い血管の先が詰まる小さな脳梗塞をいいます。症状が現れないことも珍しくなく、無症状脳梗塞とも言われます。

2:〇 設問通りです。メタボリックシンドロームは脳卒中に限らず様々な疾病の原因となるため、予防に努めるのは大切です。

3:〇 パーキンソン病には特徴的な症状が4つあります。
安静時の振戦(ふるえ)
筋強剛(身体が硬くなり動作がぎこちなくなる)
無動(素早く動くことができなくなったり、表情が無くなったりする)
姿勢反射障害(歩いて止まることができなったり、身体が左右に傾いたりする)
仮面様顔貌は無動に含まれ、表情に乏しくなります。

4:〇 設問通りです。薬物療法が基本で、運動療法やリラクゼーションを組み合わせて治療やリハビリが行われます。

5:× ウェルナー症候群は早老症の1つです。20歳頃から容姿や臓器などに老化現象がみられますが、認知機能は保たれます。


ケアマネ無料問題一覧へ