次の問いに答えなさい。
問19 次の記述のうち、より適切なものはどれか。2つ選べ。
1. 総コレステロール値からHDLコレステロール値を引いたnon-HDLコレステロールは脂質異常症の指標として用いられる。
2. 肥満では尿酸値の減少がみられる。
3. CRP(C反応性たんぱく質)は感染症のほか、悪性腫瘍や関節リウマチでも低値を示す。
4. 胸部x線検査ではうっ血性心不全を発見することができない。
5. ホルター心電図検査は自宅で生活をしながら行うことができる。
1:〇 正答です。
2:× 肥満では尿酸値が高値を示しやすいです。飲酒やプリン体を多く含む食品の日常的な摂取などの生活習慣が原因となり高値になります。
3:× CRPは炎症や感染症、がんやリウマチなどで高値となりやすいです。
4:× 胸部x線検査はうっ血性心不全のほか、COPD(慢性閉塞性肺疾患)や結核、肺炎の発見に有用です。
5:〇 正答です。24時間、検査機器を装着して日常生活を送り、検査を行います。なお、ホルター心電図検査中は近年では、入浴を行うことができるものも現れてきました。よって、「ホルター心電図検査では入浴をすることができない」といった問題の出題は不適当問題となる可能性があり、ケアマネ試験で今後出題されるとしたらホルター心電図については概要のみであると予想されます。
ホルター心電図がどのようなものかだけ、おおまかに覚えておけば試験対策としては十分かもしれません。
問20 フレイルについて正しいものはどれか。3つ選べ。
1. フレイルの評価基準のうち、5項目中3項目以上に該当する場合をフレイルとする。
2. 意図的な減量による過去6ヶ月の2kg以上の減少もフレイルの評価基準に含まれる。
3. 通常歩行速度が1.0m/秒を下回る場合はフレイルの評価基準項目に該当する。
4. 「指輪っかテスト」はフレイルの簡易的な検査として用いられる。
5. 不可逆的であり、その予防が重要である。
1:〇 正答です。フレイルの評価基準のうち、3つ以上に該当する場合をフレイル、1ないし2つ該当する場合をプレフレイルとします。
2:× 過去6ヶ月で2kg以上の「意図しない」体重減少の場合にはフレイルの評価基準に該当します。
3:〇 正当です。
4:〇 指輪っかテストはフレイルやサルコペニアの簡易検査で用いられます。どのような検査かについてはこちら(外部リンク)からご覧ください。
5:× フレイルは要介護状態の一歩手前といわれており、可逆的で、適切な予防や介入によって健常の状態に戻ることも可能です。
問21 高齢者の疾患の特徴のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1. 症状が定型的に現れやすい。
2. 個人差が大きい。
3. 複数の疾患を併せもつ場合が多い。
4. 慢性より急性の疾患が多い。
5. QOLが社会的要因に大きく影響を受けやすい。
高齢者は複数の疾患と老年期症候群を併せもつことが多く、症状が多彩で非定型的であり、現れかたに個人差が大きい傾向がみられます。
慢性疾患が多く、QOLや予後はその人の周囲の環境などの社会的要因に大きな影響を受けやすいのが特徴です。