次の問いに答えなさい。
問13 次の記述のうち正しいものはどれか。2つ選べ。
1. 甲状腺機能低下症では低体温をきたしやすい。
2. 悪性症候群は抗パーキンソン病薬を服薬開始時に発生しやすい。
3. 高齢者では感染症の症状が現れやすい。
4. 脱水に陥ると徐脈がみられる。
5. 1日の体温差が1℃以上の変動を示すが正常体温(37℃以下)まで下がらない熱型を弛張熱という。
1:〇 設問通りです。低栄養などでも低体温となりやすいです。
2:× 悪性症候群は向精神薬の増量や抗パーキンソン病薬の急激な中止や減量によって発生します。症状としては、高熱、意識障害、筋硬直、ふるえなどが現れます。
3:× 高齢者は感染症に感染しても発熱などの症状が現れないことも少なくありません。
4:× 脱水に陥ると頻脈がみられます。
5:〇 設問通りです。
問14 バイタルサインについて正しいものはどれか。2つ選べ。
1. 血圧の測定は橈骨動脈の拍動数を測定するのが一般的である。
2. 起立性低血圧では立位が続くことによっても起こる。
3. 加齢や遺伝的素因が原因の高血圧を二次性高血圧という。
4. チアノーゼでは血液中の酸素が欠乏し皮膚や粘膜が赤色になる。
5. 傾眠とは外部からの刺激により目を覚ますが放っておくと眠ってしまう状態である。
1:× 設問は脈拍の測定についてです。
2:〇 設問通りです。起立性低血圧は臥位や座位から急に立ち上がった時に血圧が低下し、失神や立ち眩みなどの症状が現れるのが一般的ですが、立位の状態が続いた場合でも発生します。
3:× 加齢や遺伝的素因など原因がはっきり分からないものを本態性高血圧といいます。
4:× チアノーゼでは皮膚や粘膜の色が青紫色になります。
5;〇 設問通りです。
問15 次の記述のうち、より適切なものはどれか。2つ選べ。
1. 心房細動が発生した場合、早急に適切な治療がなされなければ数十分で死にいたる可能性もある。
2. 白衣高血圧とは、診療時の血圧が家庭での測定より高値を示すものをいう。
3. JCS(ジャパン・コーマ・スケール) 1は意識清明である。
4. 慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者には口すぼめ呼吸をすすめる。
5. チェーンストークス呼吸では深く速い呼吸が規則正しく持続する。
1:× 心房細動とは、心房が小刻みに震え痙攣し、上手くはたらくことができなくなる心臓の病気です。不整脈の一種です。
心房細動が発生すると、動機や息切れ、めまい、息苦しさなど現れることがありますが、無症状であることも珍しくありません。ただ、心房細動は発生後に急激に死に至ることはほとんどありません。設問は心室細動についてです。
2:〇 正答です。病院の診察時に限らず、例えば通所介護利用時の測定では血圧が高く、帰宅後の測定では正常値を示すのも白衣高血圧です。要は、血圧が家で測るときよりも出先で測ったときのほうが高い値を示すものをいいます。
3:× ジャパン・コーマ・スケール(JCS)とは意識レベルの評価法です。数値が大きくなるほど意識レベルが低くなっていきます。意識清明はジャパン・コーマ・スケール 0 です。1は「だいたい清明であるが、いまひとつはっきりしない」です。
4:〇 COPDがある場合には口すぼめ呼吸を行うよう指導すると、患者の息苦しさが多少楽になります。
5:× 設問はクスマウル呼吸についてです。チェーンストークス呼吸とは、小さい呼吸から徐々に大きな呼吸となった後、徐々に小さな呼吸へ戻り一時的に呼吸停止となる呼吸を言います。