ケアマネ試験対策 一問一答 高齢者に多く見られる疾病(その他)

高齢者に多く見られる疾病について〇か×で答えなさい。

問1 女性の後期高齢者の悪性新生物で最も多いのは乳がんである

解答
正解 ×

後期高齢者(75歳以上)の女性で最も多い悪性新生物は大腸がんです。
乳がんは女性の全年齢で発生する悪性新生物で最も多いものの、後期高齢者では胃がんや肺がん占める割合が少なくなってきます。


問2 慢性腎不全の食事療法は高カロリー食が基本である

解答
正解 〇

慢性腎不全の食事療法はタンパク質と水分、塩分を制限し高カロリー食とするのが基本となります。


問3 前立腺肥大症では切迫性失禁が多くみられる

解答
正解 〇

前立腺肥大症患者の半数以上は過活動膀胱を合併し、頻尿となります。
そのため切迫性失禁溢流性失禁が多くみられます。


問4 前立腺肥大症は治療を放置すると前立腺がんに移行する可能性が高い

解答
正解 ×

前立腺肥大症と前立腺がんには相関関係が現在まで認められていません。
前立腺がん患者が前立腺肥大症を併発していることはありますが、直接的な関係は無いとされています。


問5 低ナトリウム血症は水分の過剰摂取でも発症する

解答
正解 〇

何らかの原因(塩分制限や服薬等)でナトリウムが欠乏した場合のほかに、水分を多量に摂取することでも発症することがあります。


問6 高齢者は暑さを感じにくかったり口渇を感じにくいため室内にいても熱中症となりやすい

解答
正解 〇

そのため気温が上昇する季節では、外出しない場合でも計画的な水分補給や冷房の使用などで予防が重要となります。


問7 COPD患者はインフルエンザウィルスや肺炎球菌のワクチン接種が推奨される

解答
正解 〇

COPOを罹患していると風邪から肺炎を続発しやすいため、風邪の予防に留意する必要があります。
そのためインフルエンザウィルスや肺炎球菌のワクチン接種は推奨されています。


問8 慢性気管支喘息でも起坐呼吸がみられることがある

解答
正解 〇

慢性気管支喘息は軽度の労作時に息苦しさが現れますが、呼吸がより苦しくなると起坐呼吸もみられることがあります。
この場合、臥床していると息苦しさがかえって増加します。


問9 誤嚥性肺炎は咳嗽反射(咳反射)が亢進 誤嚥性肺炎は咳嗽反射(咳反射)が亢進している場合に引き起こされるリスクが高い

解答
正解 ×

咳嗽反射(咳反射)が低下しているときに誤嚥性肺炎は発生しやすいです。
咳嗽反射が低下すると、異物が気管に入ってもむせて異物を気管外に出すことができなくなります。


問10 肺結核はウィルス感染症である

解答
正解 ×

結核は結核菌により感染します。


問11 肺結核と診断された患者は一般患者と隔離して対応する必要がある

解答
正解 〇

結核菌は非常に強い感染力を持ちます。
そのため、院内感染等のリスクを減らすために結核病棟や陰圧室へ隔離を行います。


問12 通常疥癬は病院や介護施設での集団感染のリスクがあり、個室隔離が必要となる

解答
正解 ×

通常の疥癬では個室隔離の必要はないとされています。
個室隔離が必要なのは角化型疥癬(ノルウェー疥癬)です。


問13 疥癬は皮膚糸状菌が原因となり発症する感染症である

解答
正解 ×

皮膚糸状菌が原因となる感染症は白癬です。
疥癬はヒゼンダニが原因となります。


問14 通常疥癬感染者の洗濯物や入浴は非感染者と同様でよい

解答
正解 〇

ノルウェー疥癬では、個室隔離、特別な洗濯法、1番最後に入浴を行うなど様々な対応が必要ですが、通常疥癬では非感染者と同様の対応で問題ないとされています。
ただ、使用したタオル類を他の患者に使いまわすことにより感染するため、必ず共用を避けるようにします。


問15 ノルウェー疥癬の治療にはステロイド剤の内服および塗布が効果的である

解答
正解 ×

ステロイド剤は効果がないばかりか、感染者の免疫低下を招き、症状が悪化することが報告されています。


問16 帯状疱疹は以前感染して体内に残存していた水痘菌が免疫機能の低下により再び活性化することにより発症する

解答
正解 ×

帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルスが原因となります。
細菌ではありません。


問17 帯状疱疹の合併症には失明がある

解答
正解 〇

帯状疱疹は全身のどこにでも症状が現れるリスクがあります。
頭部や顔面に症状が現れた場合、角膜炎やぶどう膜炎などを合併することもあり、重症化すれば失明する場合もあります。


問18 帯状疱疹は通常、身体左右に対称に症状が現れる

解答
正解 ×

帯状疱疹は多くの場合、左右のどちらかに症状が現れる場合が多いです。

☑ 高齢者に多く見られる疾病(その他)についてのケアマネ試験対策

基本的に高齢者に多くみられる疾病についての出題は、難易度が易しめな傾向にあります。
ただ疥癬およびノルウェー疥癬については、それぞれの対応について知っていないと誤答を判断できないことも過去の試験ではあり、やや注意が必要です。
令和5年のケアマネ試験では、感染症と主な感染経路の組み合わせについて問われたのみで、ほとんど出題がありませんでした。

これらの疾病よりも機能低下(フレイル、サルコペニア、ロコモティブシンドローム)や褥瘡、せん妄などについて多く出題される傾向が今後も続く可能性があります。
そのため、各疾病に関しての学習は後回しにしてもいいかもしれません。

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