高齢者に多く見られる骨、関節の疾患について〇か×で答えなさい。
問1 腰部脊柱管狭窄症では自転車を漕いだときにも間欠性破行の症状が高頻度でみられる
間欠性破行は自転車漕ぎの動作ではあまり見られません。
なお、間欠性破行は歩き続けていると次第に腰から足にかけて痺れや痛みが出現し、休憩を挟むとその症状が緩和する状態のことをいいます。
問2 腰部脊柱管狭窄症では排尿障害もみられる
腰部脊柱管狭窄症が悪化すると、神経が圧迫され尿漏れや尿失禁がみられることがあります。
問3 腰部脊柱管狭窄では下肢に痛みや痺れが出現した場合、腰を反らせることにより症状の緩和が期待できる
腰部脊柱管狭窄症では、腰を反らせる動作は痺れなどの神経症状を悪化させるおそれがあります。
問4 関節リウマチでは運動を行うと痛みが引き起こされ、基本的に運動療法を行うことは禁止される
関節リウマチに対する運動療法は多くの場合特に制限がありません。
関節可動域の制限の予防や筋力低下の予防などのために適度な運動が推奨されます。
問5 関節リウマチは左右対称に症状が現れやすく、起床時は特に指の関節が屈曲しにくくなる
関節リウマチの症状である、疼痛、関節の熱感・腫脹、朝のこわばり、関節の変形は多くの場合が両側性となります。
問6 変形性膝関節症の悪化の予防には大腿四頭筋の筋力トレーニングや体重の減少が効果的である
変形性膝関節症は、初期段階で対策を行えば悪化を防ぐことができるたけでなく痛みを抑えることも可能な関節疾患です。
放置すれば基本的には悪化の一途をたどり、症状の改善が非常に困難となります。
早い段階から大腿四頭筋などの筋力トレーニングや体重の減少のための生活習慣の改善指導が重要となります。
問7 高齢者の大腿部頸部骨折の受傷は骨粗しょう症を患っている場合が多い
大腿部頸部骨折は高齢者に多く見られる骨折です。
主に転倒により受傷します。
保存療法では長い期間ベッドの上での生活を強いられるため、それに伴うデメリットが大きく、基本的に股関節の人工関節手術が勧められます。
問8 大腿部頸部骨折を受傷した場合でも歩行可能な場合がある
多くの場合は歩行不能となりますが、大腿部頸部の骨折の部位と、折り方によっては歩行可能な場合があります。
歩くことができる=大腿部頸部骨折ではないと判断することは実はできないのです。
問9 上腕骨遠位端骨折は高齢者に多く見られる骨折の1つである
高齢者に多く見られる骨折は、
・大腿骨頸部骨折
・椎体圧迫骨折
・橈骨遠位端骨折
・上腕骨近位端骨折
の4つです。
上腕骨遠位端骨折は小児で最も多く発生する骨折です。/toggle]
問10 黄色靭帯骨化症は難病法に基づく指定難病であり介護保険法における特定疾病に定められている
黄色靭帯骨化症は指定難病であるものの、介護保険法における特定疾病には含まれません。
後縦靭帯骨化症と間違えないよう注意しましょう。
☑ 高齢者に多く見られる骨・関節の疾病についてのケアマネ試験対策
高齢者に多く見られる骨や関節の疾病は、ケアマネ試験に選択肢としてたびたび出題されています。
令和6年度第27回試験でも選択肢として大腿骨頸部骨折が出題されています。
出題された場合は難易度が比較的易しい傾向にあります。
今後のケアマネ試験でも、ケアマネ試験対策のテキストに記載されている内容で十分にカバーが可能な難易度で推移すると予想されます。
そのため、試験を合格するだけならば個別の疾患について深堀して調べなくても問題はないかと思われます。
出題難易度が易しめで頻出というわけでもないため、学習を後回しにすることも選択肢の1つでしょう。